Comprehension in English
[Two Reasons Why Japanese People Say “Itadakimasu” Before a Meal]
To begin with, there are two reasons, historical and religious, why Japanese people say “Itadakimasu” before a meal, and it has become a cultural practice.
Historical Reason:
“Itadakimasu” is a humble form of “moraimasu” (to receive). In other words, it expresses gratitude towards the entity that provides something by humbling oneself as the recipient and saying “Itadaku” (to receive).
Among them, food holds a special significance. People cannot live without eating.
During the Edo period, the shogun was not allowed to leave a single grain of rice uneaten. If any rice was spilled, it had to be picked up and consumed. There were even people nearby to confirm whether the shogun had finished all of his food.
Even the shogun, who was the top figure in Japanese politics at the time, is said to have said “Itadakimasu” before eating. This was to express gratitude to the farmers who provided the food (in Japan’s social hierarchy, farmers were next in rank after samurai).
Religious Reason:
There was another occasion when Japanese people said “Itadakimasu” when receiving food. It was when receiving food offered to the gods and Buddhas.
In Japanese religion, it is believed that everything possesses a soul. The same goes for food. Fish, birds, fruits, vegetables, and rice, among others, are all considered to have a soul.
People receive such life and sustain themselves. Therefore, it is said that Japanese people started saying “Itadakimasu” before a meal to express gratitude towards the beings that provide them with life in order to live.
With furigana
N2文法(ぶんぽう):
- ずにはいられない:cannot help but
- をはじめ:starting from
言葉(ことば):
- 結論(けつろん): Conclusion
- 歴史的(れきしてき)な: Historical
- 宗教的(しゅうきょうてき)な: Religious
- 歴史的(れきしてき)な: Historical
- みなす: Consider
- 江戸時代(えどじだい): Edo period
- 将軍(しょうぐん): Shogun
- 一粒(ひとつぶ): One grain
- 農民(のうみん): Farmer
- 感謝(かんしゃ)を表(あらわ)す: Express gratitude
- 身分(みぶん)制度(せいど): Caste system
- 神仏(しんぶつ): Japanese gods and Buddha
- 備(そな)える: Equip/Prepare
- 命(いのち)が宿(やど)る: Inhabited by life/holds life
- 与(あた)える: Give/Provide
【日本人(にほんじん)が食事(しょくじ)の前(まえ)に『いただきます』と言(い)う2つの理由(りゆう)】
結論(けつろん)から書(か)くと、
- 歴史的(れきしてき)な理由(りゆう)
- 宗教的(しゅうきょうてき)な理由(りゆう)
の2つの理由(りゆう)で、日本人(にほんじん)は食事(しょくじ)の前(まえ)に『いただきます』と言(い)う文化(ぶんか)になっているとされる。
歴史的(れきしてき)な理由(りゆう)
『いただきます』は『もらいます』の謙譲語(けんじょうご)である。
つまり、何(なに)かを受(う)け取(と)る自分(じぶん)を下(さ)げて、何(なに)かをくれる存在(そんざい)をありがたいとみなし『いただく』と言(い)う。
そのなかでも、食(た)べ物(もの)は特別(とくべつ)だ。
人(ひと)は生(い)きるために食(た)べずにはいられない。
江戸時代(えどじだい)、将軍(しょうぐん)はお米(こめ)を一粒(ひとつぶ)でも残(のこ)すことは許(ゆる)されなかった。
こぼしてしまったときは、拾(ひろ)って食(た)べなければならなかった。
将軍(しょうぐん)が全部(ぜんぶ)のご飯(はん)を食(た)べたか確認(かくにん)する人(ひと)もすぐそばにいた。
そして日本(にほん)の政治(せいじ)のトップ(とっぷ)だった将軍(しょうぐん)でも、ご飯(はん)を食(た)べる前(まえ)に『いただきます』と言(い)っていた言(い)われる。
それは、食(た)べ物(もの)を作(つく)ってくれた農民(のうみん)などに感謝(かんしゃ)を表(あらわ)すためだった(日本(にほん)の身分(みぶん)制度(せいど)では、侍(さむらい)の次(つぎ)が農民(のうみん)だった)。
宗教的(しゅうきょうてき)な理由(りゆう)
もう一(ひと)つ日本人(にほんじん)が食(た)べ物(もの)をもらうときに『いただきます』と言(い)うことがあった。
それは、神仏(しんぶつ)に供(そな)えていた食(た)べ物(もの)をもらうときだ。
日本(にほん)の宗教(しゅうきょう)では、すべてのものに命(いのち)が宿(やど)るとされる。
食(た)べ物(もの)もそうだ。
魚(ざかな)や鳥(とり)をはじめ、果物(くだもの)、野菜(やさい)、お米(こめ)にも命(いのち)がある。
そんな命(いのち)をもらって人(ひと)は生(い)きている。
だから人(ひと)が生(い)きるために命(いのち)を与(あた)えてくれる存在(そんざい)にありがとうという気持(きも)ちを伝(つた)えるために、日本人(にほんじん)は『いただきます』と食事(しょくじ)の前(まえ)に言(い)うようになったとされる。
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